会長ご挨拶(令和2年度)

令和2年度 新年度への所感


  一般社団法人東北コンクリート製品協会 会長  前田 直之

 

 

 東北コンクリート製品協会が発足して7年目を迎えます。オール東北を標榜して活動してまいりました当協会は、おかげさまで正会員41社、団体会員5団体(準会員24社)、賛助会員14社の計79社の会員を擁するまでに成長し、活動も年々活発になってきております。これもひとえに関係各位の熱心なご指導と多大なるご協力のおかげと心から感謝いたします。

 本年も恒例となりましたコンクリート製品3団体共催の賀詞交歓会を1月28日に開催いたしました。国土交通省東北地方整備局の佐藤克英局長をはじめ、関係諸機関、団体、報道機関から多くのご来賓をお迎えして、総勢約150名の参加者で盛大に開催することができました。これも、建設業界が抱える人手不足の解決策の一つとして、プレキャスト製品に寄せられる期待の表れではないでしょうか。その期待に応えられるように業界が一丸となって取り組まねばなりません。

 さて、この巻頭言を書いている時点では、新型コロナウイルスが全国各地で拡がりをみせている状況にあります。年度末に予定されていた諸会合が次々に中止や延期を余儀なくされ、国中が自粛ムードになっております。協会誌が発行されている頃には対策が功を奏して、終息の目途が立っていることを切に願うところです。

 そのような混乱の中で新たな年度を迎えることになりました。本年度から総残業時間の規制が中小企業にも適用されます。本来、建設関連産業であるコンクリート製品業界も、建設業同様に適用猶予になってもおかしくないのですが、製造業としての扱いで猶予が認められなかったのが実情です。東北はおかげさまで製品群の別なくコンクリート製品として業界一体での活動が地についてきましたが、全国でも同様に業界の課題に一緒に取り組める体制づくりが必要だと痛感しております。東北が様々な事例を通じて全国に発信することで、各地で同様の動きが加速化し、それらが一体となって全国的な動きに繋げていきたいと思います。

 本年度の具体的な活動の中で特筆すべき点として二つあります。一つ目は、昨年秋に開催された省庁合同所管事業説明会において、「若手や女性が活躍する業界となるために」というテーマで議論いただき、提案があったことについて実行に移す段階になりました。会員各社がそれぞれに努力するだけでなく、コンクリート製品業界が一丸となって一般の方々向けに業界のことをPRするプロジェクトを始動いたします。会員社の従業員皆さんのモチベーションアップ、そのご家族にも理解を深めていただくほか、これからこの業界を志してくださる若い方々やその親御さんに向けてのPRになればと思います。

 二つ目は、(一社)全国コンクリート製品協会が実施する外国人技能実習制度に関して、東北地区で実施する評価試験の事務の一部を当協会が受託します。当面は1工場での実施を予定しておりますが、早い段階で6県それぞれに試験実施工場を拡大できるよう準備を進めてまいります。今後さらなる増加が見込まれる外国人技能実習生に対応し、この技能実習制度を実のあるものとするために(一社)全国コンクリート製品協会との連携を強化する所存です。

 以上、新年度にあたっての所感といたします。本年度も皆様からの一層のご支援とご協力をお願いいたします。